2010年 店舗日記/案内と雑記

当サイトにお越しいただき、ありがとうございます。
ここでは、日々の出来事や思うこと、お店の予定など、思いつくままに記しています。


12/29/10 仕事納め

本日2010年仕事納め、当工房初の年越しです。というわけで、早めに出勤して大掃除をしました。とはいえ、作業をすると必ず革の切りくず、削りカスは出るので、程度の差こそあれ、毎日のように掃除はします。そこで、特別なことを軽くだけです。それがコレ↓

床に飛び散ったチャン(松やに)です。ハンドソーン・ウェルテッド製法で使う掬い糸、出し糸に松やにを擦り込んで強化するのは有名ですが、その際に小さなかけらが散ることがあります。チャンを使ったらほうきがけはするのですが、多少は残ってるものです。それが日が経つにつれて黒く変色して、床にこびりついて、ちょっとやそっとじゃ取れなくなります。こういうのは目立つようになる前に、定期的にした方が気分がいいので、大掃除向きです。これでちょっとスッキリしました。

以前から[店舗]ページでお知らせしているように、仕事始めは1月6日です。1日完結の仕事ではないので、一部に仕事が翌年持ち越しみたいになることはありますが、納期などには影響しないようにひと段落はつけて、少し長めに休みます。でも、型紙を作ったり、木型を弄んだりしているうちに休みなど終わってしまいそうです。


11/1/10 アデレードセミブローグスペクテーター

動機1:細いパターンオーダー用木型を使おう、動機2:ステッチワークの検討をしたい、動機3:派手なコンビ靴を! ということでサンプルを。アデレードのセミブローグスペクテーター・・・大人しいのかヤンチャなのか微妙なデザインですが、「オレンジ茶+濃茶」は地味派手そのものでやっぱり素敵です。センスもさることながら、カジュアルそのものですから、こういう靴を仕立てることは本当に贅沢です。


10/11/10 黒い三連●

更新が遅くなってますが、以前予告(?)していたパターンオーダー用の木型によるサンプルです。まずはオックスフォードで作りました。左から右に太いように並んでます。細いほうが靴単体では格好良いとは思います。でも、いろんな人の足を見て、靴を仕立てて思うのは、体格と足の形って、ある程度関連があります。足に合わせて靴を仕立てると、上とのバランスも取れていることが多い。そういう雰囲気を感じると、作り手としては快感です。それ以上の快感を履く人が感じてくれる、そう期待しながら作るよう心がけています。


9/11/10 臨時休業

9月23日(木曜日・祝日)と25日(土曜日)、都合により臨時休業いたします。

代わりに19日、26日(日曜日)を営業日とします。


9/2/10 ちょっと休憩

暑いモノは暑い! 口に出すまいと辛抱し続けて、ついに9月に突入しました。夕立の1発ぐらい来い! と毎日思っているのですが、全然。宇治川より南っ側ではたまに降ってるみたいですが、もはや半ば趣味の天気予報を見る元気もなくなって・・・・ こういうときには気分転換、手芸店でリボンを入手して、遊んでみました。耐久性は?なので、普段から常々はできないでしょうが、冠婚葬祭、ハレの日、ここ一番!に使えそうな小技です。

黒のオックスフォードに黒リボンはさすがにフォーマルです。色リボンは・・・上に着るものとセンス次第ですね。こういう洒落はやっぱり内羽根が合いますね。ああ、婦人靴が楽しい。


8/25/10 暑さに負けず・・・

婦人用サンプルを追加しました。作品例のネイビーの靴をベースに、トゥをイミテーションのパンチトキャップトゥに変更してみました。パーフォレーションの親穴を従来よりも小さく繊細に・・・するとますます堅い印象になるので同色スウェードのコンビにして・・・と、いろいろやってます。結局のところ、上品でフォーマル感あふれるデザインをカジュアルダウンした、と。甲革しだいでいろいろと印象が変わるので、婦人靴は作っていて楽しいのですが、とりあえず作っておきたいデザインについてはひと段落です。このページだけ見ていると、婦人靴専門店のようですが、紳士用サンプルは山ごもり修行時代にひと通り作ったので、より難易度の高い婦人用が課題として残っていた、というのが実態です。次は紳士用のテコ入れかな。もちろん注文の裏でのことです。

今、思い出したのですが、紳士用パターンオーダーの既製木型を追加しました。残念ながら、新規のデザインではありません。従来のラウンドトゥで、足周の短い、細い木型です。幅を狭くすると随分印象が変わるので、サンプルを1足作りたいのですが、まだ間に合っていません。が、これで足の細い人にも既製靴をおすすめできるようになりました。お客様や私個人の周辺に、足の細い、若い人が結構いらっしゃいます。思ったよりも多い。なので、靴がいつも緩いと思っている人に試していただきたいと思います。紳士用もいろいろやってるんですよ、というお話。


8/22/10 散髪

思い立って散髪に行きました。たぶん1年ぶりぐらい・・・ 昔からあまり好きではないのです、散髪。でも、さすがにさっぱりしました。この猛暑続きですから、夏前に行っていたら、と思ったりして。あ、そのときにツクツクボウシの鳴き声を聞きました。やっぱり夏の終わりを感じます。そういえば、ニイニイゼミを見ずじまいの夏になりそうな気がしました。子供の頃、セミといえばニイニイだったのに、今は市街地ではアブラゼミ、クマゼミの大型種が幅をきかせていて見かけることがなくなりました。あの泥だらけの小さな抜け殻が愛嬌があって、ほの懐かしい・・・ 去年は田舎暮らしだったので、夜の灯りに次々に飛んでくるぐらいいたのですが、もはや郊外に会いにいかないといけない虫なのでしょうか。何だか、ちょっと、さみしい感じがしました。


8/10/10 臨時休業

暑~い京都の夏をン年ぶりにぐったり満喫してきましたが、今日は朝に夕にのにわか雨。梅雨明け以来、雨がほとんど降らなかったので、何となく一息ついた気がします。じっくりと盆休み前に仕上げたい靴と向き合っていました。[店舗]ページでもお知らせしていましたが、8月13日~17日を夏期休暇としてお休みさせていただきます。


7/19/10 暑くなります

すっかり梅雨が明けて、毎日暑くなります。そんな頃合にスウェードでチャッカーブーツを仕立ててみました。秋冬準備、というよりも、以前仕入れておいた革をようやく一度使ってみただけなのですが、まずまず良い雰囲気に仕上がったかな、と思います。


7/8/10 婦人用サンプルを展示しました

工房に婦人用サンプルを展示しました。数は少ないのですが、パターンオーダーのサンプルになります。紳士用に比べて新しいだけに、出来がいいのは作者としてウ~ン・・・そこはご愛嬌ということで。


6/8/10 ご婦人用

先日、予告していた靴ですが、婦人用でした・・・ 紳士用デザインの落とし込み+アルファぐらいの感じで作製しています。婦人靴に関しては、いろいろ考えるところがあって、じっくりとお話をしてからの作製になります。木型を作っての作製も、パターンオーダーも、何とか可能な状態にはなっているのですが、不安定というか、不安要素が残っていました。つまりは(私の)ソフト面なのですが・・・ なるべく早く形にしたいとは考えています。


5/28/10 竹シャンク

製作依頼のあった靴がひと段落した(後日公表予定?)ので、竹シャンクの加工をしました。実は何か竹細工でもして遊ぼうかと思って、大事にとっておいたのですが、結局材料になってしまいました。良い感じに乾燥していて加工しやすかったこともさることながら、竹の香りがなかなか気持ちいい作業です。革でない素材を触るのは、気分転換にもなります。また、折を見て竹を手に入れておきたいな。今度こそ、何か小物でも作ってみよう。


5/27/10 良い所です

工房を開いてボチボチと”積み残し第1弾””積み残し第2弾”と片付けているわけですが、時々、近所の方が声をかけてくれます。概ね好意を持ってお話してくれます。年配の方が多いせいか、「昔はこういうの、あったね」とか言われると、それなりに受け入れられやすい場所柄なのかもしれません。京都は第3のふるさと、と思っているのですが、京都→伏見に早く変わるようになるといいですね。


5/6/10 悩みがあります

工房を開く前からの”積み残し”が概ね片付いたので、靴をイジり始めました。まずは先日底に穴を見つけた靴のオールソールから。もう1足あるんだけど、右足のバンプの銀面が裂けてきたので、張り替えるかどうか検討中。学生時代に作った記念碑的な1足で、作りも材料もその頃相応なわけですが、手垢のついたぬいぐるみ状態なのです。まんず捨てきれない。履く以外にも使い道はあるとは思うのですが・・・


4/26/10 革底

天気が良かったので、少し近所に散歩に出かけました。久しぶりに、自作でない英国靴を履いてみました。本当に何年ぶりだろう・・・ するとですね、坂が上がれないですよ、滑って。本底がなかなか減らない良い材料なんですが、一方でグリップしないんですね。そこそこグリップするけど減りが早いのとどっちが良いのか、何とも言いようがないのですが。どっちにしても革底だからある程度滑るのは仕方ないですし、レーシングタイヤじゃないんだから、シビアに考える必要はないんでしょうがね。


4/16/10 工房を開きました

これぐらいの作品をこれぐらいの速さで作ることができれば・・・という気持ちの整理がついたので、ひっそりと工房を構えることにしました。それに伴って、当サイトも一新しました。以前から訪問してくださっている皆様、ありがとうございます。貴重な意見などをいただいたりして、いろいろ励みになりました。

不便で小さな工房ですが、ここを拠点にますます努力をしていこう、と思っています。